フィリピン:経済成長が低迷か。他の国と比べて回復が遅い理由

フィリピン:経済成長が低迷か。他の国と比べて回復が遅い理由

ムーディーズ・アナリティックスによると、昨年の戦後最悪の不況の影響で、今年の経済成長率は最も高い水準にあるものの、猛威を振るうCOVID-19のパンデミックを制御できないため、フィリピンの経済回復はアジア太平洋地域で最も遅れていると予測されている。
ムーディーズ・アナリティックスのアジア太平洋地域チーフ・エコノミストであるスティーブン・コクラン氏は、「APAC経済展望」と題したレポートの中で、「パンデミックをコントロールできないこと、ワクチンを入手できないこと、輸出サプライチェーンから相対的に離れていること、これらすべてがフィリピンの見通しを地域で最も弱いものにする要因である」と述べている。

コクラン氏は、「フィリピンは、新型コロナウイルスの新規感染者が記録的な数に達したことで、マニラ首都圏で厳しいロックダウンが再開され、国は深刻なワクチン不足に直面しており、地域全体で遅れをとっている」と述べた。

悲惨な状況

昨年のGDPは、現在も続いている新型コロナウイルス対策のための長いロックダウンのため、9.6%という記録的な落ち込みを見せた。
「昨年、ウイルスの封じ込めに苦労したフィリピンでは、患者数を大幅に減らすことができず、現在、新たな患者数のピークに苦しんでいる」とコクランは付け加えた。
アジア太平洋地域のほとんどの経済は、2021年半ばまでに流行前のGDPレベルに戻るとしながらも、「2021年末までに、タイ、マレーシア、フィリピンだけが経済回復の途上にあると考えられる」とコクランは述べている。

一方、失業率は15年ぶりの高水準だった昨年の10.3%から、2021年には7.8%、2022年には6.9%と徐々に緩和していくと予想されている。
対外貿易については、コクラン氏は、「フィリピンとタイは財貨輸出への依存度が低く、輸出する財貨のペースがほとんど改善されていないため、最終的には国際的な旅行や観光業の再開、フィリピンの場合は業務処理やソフトウェアサービスなどのサービス輸出に頼らざるを得ないだろう 」と述べている。