シンガポール-シンガポールでの上場

シンガポール証券取引所

■シンガポール証券取引所

シンガポール証券取引所(Singapore Exchange:SGX)は香港証券取引所と並び、アジアでも有数の国際市場として活動しています。
時価総額で規模だけ見れば東京証券取引所(東証)の9分の1程度ですが、東証の上場海外企業がわずか6社であるのに対し、SGXには約290社もの外国企業が上場しており、その比率は37%にも上ります。
多くの企業が国際金融ハブとしてのシンガポールを重視し、知名度向上も視野に、資金調達を行っていることが見て取れます。
また、SGXでは国の通過であるシンガポールドルに加えて、アメリカドルでも取引を行うことができ、外国企業にも利便性の高いものとなっています。
SGXは二つの市場に分かれており、それぞれメインボード(Main Board)、カタリスト(Catalyst)と呼ばれています。
前者には大規模な企業が多く、後者には新興企業が多く上場しています。両社の間を移動することも可能です。
概ね、東証でいうところの、一部・二部がメインボードに当たり、マザーズがカタリストに当たると言えます。

■上場に際しての関与者

 上場する場合、理解しておく必要のある機関として、以下の関与者(Stake Holder)があります。
1.シンガポール証券取引所(SGX)
2.シンガポール金融庁(MAS)
3.スポンサー(Sponsor / Issue Manager / Underwriter)
4.法律事務所(Law Firm)
5.会計事務所(Accounting Firm)
6.資産評価会社(Evaluator)
このうち、スポンサーはカタリストでの上場に際してのみ求められますが、カタリスト上場の条件が比較的緩い分、各スポンサーのつける条件が比較的複雑になっています。
基本的には法人口座開設のメインバンクがスポンサーになることが多いようです。
法律事務所は会社法その他、デューデリジェンスの際にも様々な指南を提供しますが、例えば日本企業として上場する場合にはシンガポール・日本両方のサポートが必要になります。
一方、会計事務所は主に監査の面で、企業がIFRSに従っているかどうかを明確にする役目を負いますが、いわゆるビッグ4などの著名な会計事務所である必要があるとされています。
また、最終的な資産評価は資産評価会社で行いますが、スポンサーがこうした作業を引き受けることもあります。

■上場の条件

メインボード、カタリストに共通して、上場には以下の条件を 網羅する必要があります。
・会計基準として、シンガポール(SFRS)、アメリカ(GAAP)、国際会計基準(IFRS)のいずれかに準拠していること
・株式時価総額が3億シンガポールドル未満の場合は25%が、3億シンガポールドル以上の場合は20%~12%が、それぞれ500人以上の株主に保有されていること
・最低2名シンガポール在住の取締役を有すること
次に、メインボードで上場する場合、営業収益、株式時価総額、営業利益のいずれかを基準として、以下の条件に適っている必要があります。
1.最近一年の営業収益が3億シンガポールドル以上である場合、事業の継続期間が最低でも1年あること
2.株式公開時点での株式時価総額が1億5千万シンガポールドル以上である場合、事業の継続期間が3年以上であり、経営者が1~2年交代していないこと
3.直近1年の税引前利益が3千万シンガポールドル以上である場合、事業の継続期間が最低でも3年あり、経営者も3年交代していないこと
一方、カタリストでの上場には以下の条件があげられます。
・外国など他の証券取引所のどこでも上場していないこと
・募集後の株式資本の15%が200人以上の株主に保有されていること
飽くまで株主の保護のため、メインボードでの上場には企業として厳しい条件が課せられますが、カタリストは一般にスポンサーの一存にかかっていると言われます。

 

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