設立

■Q&A1

Q
インドで支店の設立を考えております。支店を設立する場合の注意点等をご教授ください。
A
インドでは、支店は駐在員事務所と同様に中央銀行が管轄しております。そのため、設立のためには、中央銀行から承認を得る必要がございます。現地法人の設立の場合、通常申請から3月程度で登記が完了致します。
しかし、支店の場合は半年以上の期間を要します。また、申請を行う前提として、5年間利益が計上されている事、純資産の額が、10万ドル以上であること、という要件がございます。事業内容についても限定列挙されており、製造加工は、支店では行うことはできません。また、税率についても現地法人の場合と比較して、10%程度高くなっております。さらに、支店でコンプライアンス違反等があれば、本店まで責任追及されることになります。ここで、支店設立のメリットを一点あげるとすれば、支店で赤字が計上されている場合、本店の利益と相殺できるため、税務上のメリットを享受することが可能となります。

以上の事から、インドで支店を設立するメリットは、あまりございません。よって、インドでの支店設立は、進出形態としては、あまりお勧めできるものではございません。

■Q&A2

Q
社名の中にIndiaという単語を入れたいと考えているのですが、可能でしょうか。
A

インドでは、商号に応じて最低授権資本金額が定められています。社名に用いる単語によって、50万ルピーから5,000万ルピーまで、授権資本金額の下限が定められています。

Indiaという社名を使用した場合には、50万ルピー以上の授権資本金額を設定しなければならないというルールがございます。また、Internationalという単語を用いた場合には、最低授権資本金額として500万ルピーを設定しなければならないというルールが定められております。

会社法

■Q&A1

Q
定時株主総会は、インドにおいてのみ開催しなければいけないのか。インドに株主が出向けない場合の対処法は?
A
株主総会はインド国内でのみ開催が認められているため、各株主がインド国内に出向けない場合は、委任状を発行して対応をします。流れは以下のとおりです。
①Proxy(委任状)を各株主(法人である場合は代表者)に記載をしてもらいます。インドでは、レターヘッド付きの書類をよく求められますが、基本的にProxyには会社のレターヘッドを挿入したものは使用しません。
②受任者は、FORM NO. 22Aと呼ばれるフォームに自らが受任者となった旨を記載し取締役会に提出をいたします。
③上記取締役会の承認が得られた後、委任を立てた定時株主総会を実施する形となります。

 

■Q&A2

 Q
日本での「取締役」やUSAの「Director」とは別に、日本では「執行役員(COO)」、USAの会社での「Officer」のような会社法に規定されていない社内役員制度があります。インドの会社でも、このような役員待遇の管理職制度はありますか?
A
会社法上の取締役(登記上の取締役)以外に社内役員制度はインドにもあります。会社法上の取締役でなくても、CEO・COOにすることが可能です。
日系の会社では、インド人を会社法上の取締役とする前に、社内役員制度にてまずマネージャーとしての地位を与え、段階的に取締役に移行させることをする会社も見られます。

■Q&A3

Q
インド会社法269条384条の「Director」と「Manger」は、インドの会社ではどのように職務分担をしているのでしょうか?
A
インドの会社法上Directorについては、会社を代表して業務を執行する権限を持つことになります。よってDirectorについては、株主総会での決議及びROCへのDirector登録(DINナンバーの取得含む)
が必要になります。
一方で会社法上Managerは、上記のBoard of Directors(取締役会)から包括的な授権を受け、対内外的な会社の代表と業務執行をする権限を持つ者とされております。また、選任の決議についても、株主総会での決議やROCへの登録は必要なく、取締役会以下の決議で良いとされております。(非公開会社の場合)
よって、インドの実務上もManagerはDirectorの下で働いているケースが多くみられます。
またDirectorについては、インド会社法上の諸義務に違反した場合は、民事上の責任や刑事罰が課されと規定されておりますが、Managerについても義務を懈怠した役員として処罰対象となる事が挙げられます。

■Q&A4

Q
親会社2社間で株式譲渡を行う場合、どのような手続きが必要ですか。
事前に取締役の決議は必要になりますか?
A
インド法人においては、コンプライアンス上取締役の事前承認は要請されておりません。譲渡日の属する事業年度のAnnual FilingにてROCへ既存株主の持株数が変動になった旨を報告することが必要になります。
ただし、定款に事前承認が必要である旨が記載されている場合は、取締役の事前承認を得なければ効力を生じません。
また上記とは別に、株式の譲渡価格については、株主が法人である場合、各居住国の会計上問題のない価格にて取引を行う必要がある点に留意しなければなりません。

■Q&A5

Q
ブランチから本社宛にINVOICEを発行することは可能でしょうか。インドではブランチは法人ですが、日本(本社)からみると子会社ではなく支店という位置づけです。
A
 可能です。
日本側での連結の際は、内部取引として相殺処理が必要となりますが、
日本側及びインド側双方において問題ありません。

■Q&A6

Q
子会社Bから設備の貸与、部材の支給を受け子会社Aが生産し、生産にかかるコストを子会社Bへ請求するという形態はどうか?
A
 問題ございません。
ただし、両社間で、コストシェアリングに関する詳細な合意書を取り交わす必要があります。両社それぞれの監査、税務コンプライアンスにおいて明確な証拠が必要となる為です。

■Q&A7

Q
子会社A工場で生産した製品を子会社Bがインド顧客へ販売するという形態は問題ないでしょうか。
A
 問題ございません。
ただし、子会社Bはいち工場として運営しているとみなされる為
子会社Aとは別に工場運営に関連する各種登録、ライセンスの取得(例:工場法登録、公害証明書、火災証明書、GST登録など)が求められます。

■Q&A8

Q
今回は、インドと日本でビデオ会議にて取締役会を開催しようと思っております。ビデオ会議にて取締役会の実施が可能な事は、事前に確認済みです。今回参加者が日本人だけなので、この取締役会について日本語で開催しようと考えております。このような事は可能でしょうか。
A
 結論から言いますと、日本語のみでの取締役会の開催は不可能です。理由は、ローカルの調査官が日本語を理解出来ないためです。これは、日本語のみで取締役会議事録の作成ができないと言うことにもリンクいたします。一方で、通訳の方が、話の内容を随時通訳し、録音するのであれば、問題ありません。あくまでもインド人の調査官が確認する際に内容を理解できるかが重要です。

会計

■Q&A1

Q: 監査人の変更を検討しています。期中でも変更手続きは可能でしょうか。
A: はい、可能です。通常は、期末の定時株主総会にて次期の監査人について、現在の監査人を継続するか、新しい監査人を選任するかという決議によって変更手続きを行いますが、期中の場合は臨時株主総会を開催する事によって変更が可能です。その場合、旧監査人からはResignation LetterADT-3(辞任に関するインド会社登記局(ROC)への登録証明)を受領し、Resignation Letterに記載されている辞任日から30日以内に新監査人の選任登録(ADT-1)を登録します。この登録にかかる実費は通常、ADT-3は旧監査人、ADT-1は監査を依頼する会社が負担するのが一般的です。

■Q&A2

Q
他企業の方が、VAT 監査を行っているという話を耳にしました。当社では法定監査・税務監査は担当会計士に依頼していますが、VAT 監査は対応しておりません。当社においても必要でしょうか。
A
 VAT監査(VAT Audit)とは、その名の通りVAT(Value Added Tax:州付加価値税)の納税及び申告が、適
正に行われているか否かを、1年に1度インド人勅許会計士等専門家により監査するものです。ただし、VATは州税ですので、VAT監査の対象企業の要件は州によって異なります。バンガロールのあるカルナタカ州では、前年度の年間売上高が100Lakh(1,000万ルピー)以上の全ての販売店(企業)が翌年のVAT監査の対象となります。
2009年度までは年間売上高40Lakh (400万ルピー)以上の企業が対象でしたが、2010年度以降は緩和され、100Lakh(1,000万ルピー)以上に変更されています。
又、VAT監査の申告期限も州によって異なり、カルナタカ州では12月末となります。例えば2015年度(2015年4月~2016年3月)の申告期限は2016年12月末となります

■Q&A3

Q
インドでは、給与以外にも源泉徴収を行う必要があると聞きました。どのような支払いについて、何パーセント控除する必要があるのでしょうか。
A
 TDSについては、原則としてサービス提供を受けた場合に請求金額から10%控除して、
次月の7日(4月は30日)を期限として支払う必要がございます。控除率については、原則10%ですが、タクシー会社を利用した場合、2%の控除となります。
また、会社形態でなく個人が営むタクシー会社を利用した場合には、控除率は1%となります。さらに、備品等をリースした場合には、会社及び個人事業主、共に2%を控除する必要がございます。

具体的な源泉徴収の対象取引は、給与の他に、コミッション、ロイヤリティ、仲介手数料、弁護士事務所など
の専門サービスがあります。インドでは、請求書に源泉対象か否かについて、記載されていないケースがほとんどなので、支払者側で源泉の要否を判断しなければならないケースが実務上多くあります。

税務

■Q&A1

Q
当社は2008年からインドの会社に対して技術支援を行っておりロイヤルティの支払いを受けています。
これまではインドの会社が10%の源泉徴収税を行った上で、その残額を受領していましたが、2010年頃から20%を源泉徴収されて支払いを受けるようになりました。インドの取引会社からは、10%の源泉税率の適用を受けるには、インドの税務番号を取得しなければならと聞きましたが、外国会社がインドの税務番号しなければならないというのは本当ですか?
A
本当です。
これまでは、外国法人がインドの会社から対価はとくに何もしていなくても源泉徴収税率は10%でした。
しかし、2009年の税制改正で2010年4月以降は、外国会社がインドの税務番号(PAN: Permanent Account Number)を取得しないと20%の高い税率が適用されてしまいます。また、2012年4月以降は税率が20%から25%に引き上げられ、居住者証明書(TRC:Tax Residency Certificate)を入手し、Form 10Fを作成する義務が追加されましたので注意が必要です。

■Q&A2

Q
X社は、2011年4月1日に次の資産を有しており、2011-2012年度に次の取引を行った場合、減価償却費はいくらと計算されますか?

A

2011-12年における上記の減価償却費は

備考:インドの減価償却の対象は、「同一の償却率の資産カテゴリー」であるため日本のように、個々の資産の除去資産の簿価を求めることはできません。そのため、除去資産については、処分による受領額を試算カテゴリーの簿価から控除して、減価償却費を求めることになる。

備考:プラントGは購入してから期末までが182日以下であるので、減価償却率を20%として計算することになるのには、注意が必要です(1961年インド所得税法Section 32)。

■Q&A3

Q
銀行口座を開設し、資本金の振込も完了致しました。取引業者より50,000ルピーを「現金」で支払うように督促を受けておりますが、税務上で問題ないでしょうか?
A
経費の一部については、現金で支払うと損金に算入されない場合がありますので注意が必要です。
Income Tax Act Section 40A. (Expenses or Payments not deductible in certain circumstances)によると、通常の経費については20,000ルピー、給与やリース代金については35,000ルピーを超えて現金で支払った場合には損金の額に算入されません。
そのため、取引業者への50,000ルピーの支払いは、小切手もしくは銀行振込にて行うのがよいでしょう。

■Q&A4

Q
Y氏は、2011年-2012年でa〜eの所得がありました。Y氏に①〜③の居住性の違いがある場合、それぞれの所得はいくらと計算されるでしょうか?
A
居住者、非通常の居住者、非居住者によって次の通り所得が計算されます。

■Q&A5

Q
デリー在住のX氏は、次のとおり基本給と住宅手当が支給されており、X氏のデリーでの家賃も下記の通りとなります。この場合の住宅手当の最低免除額と課税対象となる住宅手当はいくらと計算されるでしょうか?
A
1961年インド所得税法Section 10.(INCOMES NOT INCLUDED IN TOTAL INCOME)より、住宅手当の免除はRs.45,000.課税される住宅手当は(Rs.60,000-Rs.45,000=)Rs.15,000となる。

■Q&A6

Q
A氏は2011-2012年度において以下の収入・損失がありました。A氏の課税所得の金額はいくらになるでしょうか?
A
Aさんの課税所得は次の通り、計算されます。

■Q&A7

Q
当社で採用した経理スタッフにA、B、C氏の課税所得を計算してもらったところ、次の通り端数が生じていてこれをどのように処理すべきか判断を求められています。インド所得税法上、何かルールが定められていますか?
A氏:370,524.95Rs、B氏:450,815.00Rs、C氏:590,639.85Rs
A
1961年インド所得税法Section 288A.(ROUNDING OFF OF INCOME)では、一の位を四捨五入するように定められています。そのため、A、B、C氏の課税対象額はそれぞれ次の通りとなります。

■Q&A8

Q
X氏は2012年11月1日入社で月給は20,000ルピーとなっています。給与の締日は翌月1日で、支給は翌月7日となっています。
X氏の2012-2013年の課税所得は、どのように計算されますか?
A
給与締切日が支給日より前となる場合、給与の課税対象は「支給締切日」を基準に計算されます。そのため、2012-2013年度の給与の課税対象は2012年11月から2013年2月が課税対象の計算となり、20,000ルピー×4ヶ月=80,000ルピーが課税所得となります。
一方、2013年3月支給分は、2012年4月1日が締切日となるため、2013-2014年の課税対象となります。

■Q&A9

Q
X氏の月給は上記と変更ないが、2013年3月分の支給日を3月31日とした場合の課税所得は、どのように計算されますか?
A
11月から2月までの支給は、上記の質問と同様ですが、3月支給分は締切日より前に支給されています。この場合には、「支給日」を基準に課税対象か否かを判断することになり、支給日は3月31日であるため2012-2013年度の給与の課税対象は2012年11月から2013年3月が課税対象の計算となり、20,000ルピー×5ヶ月=100,000ルピーが課税所得となります。

■Q&A10

Q: Inbound Salesというスキームがインドではあると聞きました。どのようなものでしょうか?このスキームのメリットは何ですか?
A: 海外から物品を輸入した際、インドの税関で通関手続きを受ける前に税関の倉庫で保管されている間、インド国内の顧客とInbound Sales契約を締結することによって税関の倉庫から直接顧客に物品を搬送。国内の販売にかかるVAT/CST税の免除が受けられるスキームです。

A社が顧客に請求をかける際に課税となるVAT/CSTについては、主に以下の書類を整備しておくことにより免税が受けられるようになっています。

・Bill Of Entry(顧客の名前での記載)

・Ex bond clearance bill(保税倉庫渡し証明書)

・Inbound Sales契約書

・B社からA社への請求書

・物流会社のShipping Bill     等

High Sea Salesと同じく、物品が通関手続きを通る前に顧客との契約を結ぶことによって販売税の免税が受けられるというメリットがありますが、その手続きの煩雑さや多くの書類を必要とする事から、このスキーム下での販売を行う際は専門家等に相談を行い、十分協議を行うのが良いかと考えます。

移転価格税制

■Q&A1

 Q
日本親会社とインド子会社で少額ですが取引があります。移転価格税制への対応について何が必要になりますか。
A
会計士の証明書(3CEB)は関係会社間で取引が少しでもあれば必要となります。また、年間1,000万ルピー以上の関係会社間での国際的な取引を行っている法人は、毎年その取引に関する文書を保管する義務を負います。その取引が妥当である事を証明するために移転価格証明書(3CEB)を納税申告書と一緒に提出しなければなりません。

労働環境

■Q&A1

Q
現在、弊社インド法人の日本人駐在員の給与についてはインド側で生活最低限の給与を支給、日本で大部分の給与を支給しております。この日本で至急している給与額ですが、将来的にはインド法人の全額負担としたいと考えております。この場合、どのようなスキームにすれば良いでしょうか?
A

 日本側での給与についても将来的にインド法人負担が全額負担する場合は、日本側が一時立て替えて払った給与についてインド法人に請求し、インド法人が清算支払いを行うことになるかと存じます。

この時、以下の2点のリスクが考えられます。
1.インド法人が本社の代わりに本社の事業を行っているとしてPE(Permanent Establishment: 恒久的施設)としてみなされる可能性
2.精算時に“Import of Services”としてGST税が課税される可能性

この2点を回避するため、「出向契約書」を適切に作成し、整備しておくのが一般的です。
内容としては主に以下のポイントを含めておくことをお勧めしております。

********************************************************************
i. Japanese expat and India subsidiary both have independent right to extend or
terminate employment contract without involvement of HQ in such decision.
日本人駐在員・インド法人共に本社の承認なく、雇用契約書を更新、もしくは打ち切る権利があること

ii. Salaries paid overseas by HQ is just matter of convenience for expat and such salaries is claimed reimbursements (by way of either debit note or invoice issued by HQ) without any mark up or service fees charged by HQ
本社から駐在員の日本口座に支給されている給与は単なる利便性に基づくもので、後にマークアップやサービスフィーが本社から課される事なく、インド法人より清算されること(Debit NoteやInvoiceの発行どちらでの方法でも可能)

iii. Proper and complete documentation is being prepared and maintained by both HQ and Indian subsidiary. For instance, appointment letter issued to expat by Indian subsidiary expressly mentions the amount salaries to be in Japan and Japanese salaries slip to substantiate reimbursement etc.
本社、インド法人の両方において適切な書類の整備が必要(例えば、インド法人から駐在員に対して発行するAppointment Letterには、後の清算を実証するための日本給与額と、給与明細を記載しておくのが望ましい)

iv. There is no express reporting by expat to HQ on management issues pertaining to Indian operations.
日本人駐在員から本社に、インド法人の事業に関する重要な経営判断などの報告が無いこと
********************************************************************

■Q&A2

Q
プロビデントファンド(Provident Fund :PF)について、どの様な制度であるか教えて下さい。
A

 プロビデントファンド(Provident Fund :PF)とは、インドの年金制度の1つです。

プロビデントファンド法(Employees Provident Fund and Miscellaneous Provisions Act, 1952)により定められており、インドの年金制度はPF制度(Provident Fund Scheme)年金制度(Pension Scheme)EDLI制度(Employee’s Deposit Linked Insurance Scheme)の3つの制度があります。

これらの制度はいずれも従業員20人以上の事業体(現地法人、駐在員事務所、支店、プロジェクトオフィスを含む)が適用となります。(従業員20人未満の事業体には加入の義務はありません。)

具体的には、当該制度に基づき、従業員と会社がそれぞれ一定の掛け金を毎月支払い、退職時に給付を受けるというものです。2008年の法改正により日本人駐在員もPFへの加入が義務付けられています。
従業員の負担部分は基本給の12%ですので、給与から毎月源泉徴収して会社から当局へ支払います。
この場合の基本給とは、日本人駐在員の場合は日本で受け取っている給与金額についても計算に含まれます。ただし賞与・通勤手当・家賃手当等の各種手当については基本給に含まれません。

又2010年の法改正により、掛け金は58歳になった段階で個人の口座へ払い戻しをされますが、日本人駐在員の場合は個人の掛け金も会社負担であることが殆どですので、その場合は払い戻しを受けた掛け金をその後会社へ返金する方が殆どです。

■Q&A3

Q
インド外国人登録遅延に係るペナルティはあるのか?
A

 インドに到着した外国人はビザの有効期限が180日を超える場合は、インド入国日から2週間以内にForeigner`s Regional Registration Office (FRRO)にて外国人登録を行うことが義務付けられています。これは、就労ビザだけでなくビジネスビザで入国される外国人も対象となります。

これまで、入国後2週間を超えた場合、約2千ルピー程度の罰金が要求されていましたが、今回、この罰金を増額する旨の発表がありましたのでご注意ください。

・インド入国日から起算して13日超、3か月以下の場合:21,600INR
・インド入国日から起算して3か月超の場合:53,600INR

■Q&A4

Q
自社都合での解雇において退職金はどうするべきか?
A

 退職金はPayment of Gratuity Act,  1972)に定めがあり、1948年工場法上の「工場」に該当する企業、または10人以上の被雇用者が現に労働しているか、過去12ヶ月間のいずれかの日において労働していた事務所、店舗において、5年以上継続して勤務した被雇用者が対象になります。仮に従業員が事故または疾病により、死亡あるいは就業不能の障害を負ったことで退職する場合、勤続年数は問われないとされています。

さて、前回の会社都合による解雇手当がワークマンのみ対象だったのに対し、退職金はワークマン、ノンワークマン(詳細は先週のブログを参照ください)を問わず対象となります。また、会社側の解雇のみならず、自主退職する社員に対しても要件を満たす限り、適用となります。
ただし、法律および雇用契約書、就業規則が定める即時解雇事由(器物破損、セクハラ、パワハラ、窃盗、暴行など)に該当する場合、従業員に受給資格はありません。

さて肝心の支給金額ですが、月額基本給×15/26(日)×勤続年数で算出できます。

ここでいう月額基本給とは月額のBasic SalaryとDAを足したものになります。DAとはDearness Allowanceの略語で、物価調整手当額を指します。日系企業でDAを支給しているケースは稀なので、月額Basic Salaryとの認識で問題ありません。

■Q&A5

Q
弊社はインドに新たに法人の設立を決定し、現在登記手続き中です。登記まであと3か月程度はかかる予定ですが、その間に現地スタッフを雇用し、業務をしてもらいたいと考えています。この場合、登記できていないインド法人と雇用契約を締結することは出来ないため、弊社の日本法人との契約を検討していますが、何かリスク等があるでしょうか?
A

 まず、明確に契約社員について規定された法律はありません。

しかし、過去の最高裁の判例で
企業に、240日以上勤め、その後も継続的に240日以上従事し続けた契約社員に
企業は正社員としての資格与えなければならないとの結論を出しています。

このような判例は、契約社員による解雇(retrenchment)に関する訴訟を受けたもののようで、上記のような一定期間勤労した契約社員を解雇する際、
労使紛争法(Industrial Disputes Act, 1947)のSection25Fが適用され、企業はこれに従って解雇の手順を踏まなければならないとしています。

■Q&A6

Q
インドに長期目的で来られる方は、ビザとFRRO両方を何気なく取得していますが、、それぞれどのような目的があるのでしょうか?
A

ビザ:国家が自国民以外に対して、その人物の所持する旅券(パスポート)が有効であり、かつその人物が入国しても差し支えないと示す証書です。多くの国では入国を保証するものではなく、入国許可申請に必要な書類の一部となっています。ちなみにインドでは下記のようなビザの種類があります。

e-Visa, Business Visa, Conference Visa, Diplomatic Visa, Employment Visa, Emergency Visa, Entry Visa, Journalist Visa, Medical Visa, Missionaries Visa, Permit to re-enter within 2 months, Research Visa, Student Visa, Tourist Visa, Transit Visa,Intern Visa,Film Visa

FRRO: Foreigner Regional Registration Officeの略で、外国人登録のことを指します。FRROはインドに180日以上滞在する外国人が入国後14日以内に入国管理局へ登録しなければなりません。

この2点は混同しがちですが、、ビザが入国申請を行うための要件の一つであるのに対し、FRROは『入国後滞在を続けるための資格』です。ですので通常、182日以上滞在する前提で来られるEmployment VISAを取得している方等がFRROを取得します。
また、ビザにもFRROにも有効期限があります。Employment VISAでというお話をすると、基本的に雇用契約書中の雇用期間がそのままビザ有効期間になるのが一般的です。ですが、ビザ有効期間は領事の判断により決定され、また、雇用開始日とビザ発給日のズレにより、実際の雇用期間よりも短いビザが発給されることがしばしばあります。FRROも基本的にこのビザの有効期限と合わせて発行されますが、こちらもFRRO担当官により決定されるため、人によってはビザとFRROの有効期限が異なり、さらにパスポートの期限もまた別に存在していた、などという3つの異なる期限を把握しておかなければならないといったケースもあります。その場合は、FRROはビザをもとに、ビザはパスポートともとに発行されます。パスポート⇒ビザ⇒FRROの順に順次更新をしていく必要があります。インドに長くいると、つい自分が外国人として滞在する事を忘れてしまいがち。。帰国間近になって焦ることのないよう、期限前の早めの対応をおすすめいたします。

 

コメントを残す